体育館に響く音



「ふぅー」


熱気で湧き上がる汗を拭き、
カウンター(点数)をちらりと見る。


相手-俺
9-4


よしっ!だいぶ追い上げてきた。


ニヤリと笑いながら俺は、
ピン球を取りに行った試合相手を見た。


あ…俺の試合相手って
島岡っていう名前なんだ…。


背中にはってあるゼッケンを見て、
初めて相手の名を知った。


てか5セット目で初めて
名前知るってどうよ。


失礼な自分にちょっと反省する。


島岡さんはピン球を拾って戻ってきた。


よく顔を見ると結構かっこいい。


切れ長の瞳から放たれる光には
負けないという気迫と覚悟が現れていた。


一瞬ゾクッとしてしまった。


俺はこんな人と今まで戦ってきたんだ…。