「累ーっ!!!」 俺は勢いよく 観客席の方を振り向いた。 「落ち着いて!! 大丈夫だからっ!! 試合を楽しんで!!」 そう言ってあいつは 誇らしげに笑った。 ……そっか…。 そうだ…。 試合を楽しむ…か。 なんだかその言葉を聞いて、 肩の荷が降りた気がする。 「スゥーッ」 俺は大きく息を吸い込んだ。 熱気のせいで空気が生暖かい。 そうだ…別に勝たなくていいんだ。 俺は試合を楽しめればいいんだ。