【実話】だだ漏れ日記

オフィス内を
さっそうと横切る紳士。
 
 
その顔は
SMチックな
バタフライマスクで隠され、
股間は黒ブリーフ。
 
 
さらには
金色の蛇口まで付いている。
 
 
 
 
それは明らかに異質な存在であった。
会社に、いや、
社会に存在してはならない
ただの変態だったはずだ。
 
 
しかし、
それに対して
誰もツッ込まなかったのだ。
まさかのシカトである。
 
 
『もしかしたら
 気づいていないのか?』
 
 
私はそう思い、
自分の席に着いた後、
辺りを見回してみた。
 
 
すると皆、
あきらかにチラ見していた。
私の姿に気づいていたのである。