もしヤツが、
ヤツこそがキューピッド様
だったとするなら、
 
幽霊なんてものは、
人の心の中に
いるものなのかもしれない。
 
 
『幽霊がいる事を望む者』

『それに踊らされる者』
 
 
そういう人間の心の中によって、
時に意識的に、
時に無意識に、
創りだされる存在
なのかもしれな…
 
 
 
 
…無意識に?
 
 
 
 
無意識に作られる事が
あるとするならば、
 
もしかしたら
キューピッド様の正体は、
 
一緒にペンを握っていた自分
という可能性も
あるのではないか?
 
 
 
 
あの時血走っていた目は、
本当に友人の目だったのか?
 
 
よく思い出してみると、
友人の目に映っていた
自分の目だったような…
 
 
【完】