その後……。


仲直りしたあたし達は吉馬の家へと向かって。
それぞれの考えを聞いた。
吉馬はどうやら、そういう気はあったらしいんだけど。
今まで友達だったから、話を切り出そうかって考えてたらしい。
それと自分は初めてだけど、あたしが初めてじゃなかったどうしようって悩んでたらしい。


何か……同じ事で悩んでたんだ。って思うと、笑えてきた。


そしてあたしはとうとうベッドに押し倒された。


「俺……初めてだからヘタかもしんない」


「大丈夫。あたしもよく分かんないし」


ヘタとか。
初めてだとか関係ないの。
ただね?


あたしはスッと上からあたしを見下ろしている吉馬の首に腕を回した。
そしてフッと微笑むとあたしは言った。


「こうやって……吉馬とくっついていたいの」


ギュッと抱きしめると、あたし達は唇を重ねた。


……。


それからあたし達は、あらゆる知恵を絞って甘い時間を終えた。
吉馬の腕枕で寝転がるあたしの髪を撫でながら吉馬は口を開いた。


「誕生日……おめでとう」


「ありがと」


「喧嘩して言いそびれちゃったな」


そう言って吉馬は笑った。
すると吉馬はあたしの首に腕を回すと、首に冷たい鎖の感触を感じた。


「え?これ……」


「誕生日プレゼント」


微笑みながら髪を撫でる吉馬。
首にかけられたネックレス。
それはハートのネックレスだった。


「ありがと……嬉しい」


「ん」