私がどんどん縮んでくから、斗真くんはもっともっと迫ってきて。
もう…逃げ場が…
「なぁ、今日は練習見に来るよな。っていっても、グラウンド来たらどうせオレよりケータイ見てんだろうけどさ」
「う…」
どう反応していいのか、なんて返せばいいのか。
でも……今日はちゃんと聞いてみようかな。小説の中でなら、きっと頑張って言えちゃうこと。
「なんで…見ててほしいの」
「ん?そんなの見ててもらえた方が頑張れるからだろ」
「だって、斗真くんの周りには私じゃなくてもいっぱい女の子がいるじゃない…。だから私にこだわらなくても」
「あのなぁ〜」
バンっ!
びくぅっ!
突然壁に手をつかれて、私は目が閉じれなくなった。
大きく開いたまま、じっと斗真くんを見上げる。
「オレは華に見ててほしいんだよ。わかんねーの?」
「……」
そ、そんなこと言われたって

