「でも木崎ってなんか軽いよね〜。誰にでも気安く話しかけるっていうか、女の子たちもよく集まってるみたいだし…。華はあんな感じの人苦手でしょ?」
「え、あ、そうかな…」
そんな話も、ホントはよく耳にしてたことで。
期待できるような関係じゃないってわかってたけど、私は身の程知らずにも斗真くんを好きになっちゃってたんだ。
勇気がないから、みんなにも相談すらできないけど。
「それよりさー、今度はもっと濃厚な話書いてよ!もうゾクゾクしちゃうくらい甘いやつ」
「や…、無理だし(汗」
いつまで私の気持ちは、小説の中に閉じこもったままなのかな。
そこから抜け出せる日なんて、来るのかどうかもわからない。

