朝の窓辺は、私が一番好きな場所だった。
教室から見下ろすグラウンドで、朝練をしてるサッカー部の人たちがよく見える。
もちろん私の目的はたった一人の人だけど、その周りにいる人たちとの関わりだって、小説には重要なポイントだから。
「また書いてるのー?」
「あ、ナオちゃん」
いつものようにポチポチとキーを押してると、登校してきた友達も私のところに寄ってきた。
私がケータイ小説を書いてることは、友達の何人かも知ってたし。
「この前の話読んだよ〜。なんか初恋みたいでキュンとして良かった」
「ほんと?ありがとう」
そんな感想も聞かせてくれたりするから、やりがいも出てありがたい。
ただ、際どい質問にはいつもヒヤヒヤなんだけど…

