でも、俺は彼女に会わなければいけない。 元の俺に戻るために。 きっと……何かを知っている。 いや、多分彼女が全ての元なはずだ。 意を決し、俺は薄暗い団地の一棟に足を踏み入れた。 ひんやり…とした風が横を突き退けた。 外は明るいのに、本当にお化けが出そうな雰囲気があった。