それを見たロキスは何だか腹が立ち腕を組んで、怒ったようにレセルに聞く。

「それで?テストはもう終わりなのかよ!」

反抗的な態度のロキスを怒るでもなく、レセルは言う。

「次は…君の強さが見たいかな」

「!!」

今まで質問だけしかされなかったロキスは、突然そう言われて驚く。
口は笑っていたが眼が笑っていないところを見ると、冗談ではないようだ。
それに気付いたロキスは緊張して身構える。

「やっと俺と戦う気になったか?」

世界の大半を救ったという程の力。
それと戦えると思いが高ぶったのも束の間、目前のレセルは後ろを振り返った。

「うん。彼女がお相手するよ」

「は?」

レセルが言った後、後ろのカーテンから小柄な長い髪の女性が現れた。