自分の感情に戸惑い、言い聞かせているロキスにレセルは再び問う。

「次の質問。君は僕の事をどう思う?」

「はい!?」

「何?その奇妙な声…」

突然、レセルが心を読み取ったような質問をしてきたのでロキスは驚き声が上擦る。

(こいつはエスパーか!?まるで俺の心を見透かしたみたいな…ハッ!!もしや人間世界で言う女の勘ってやつか? そ、そうだな…顔も女みたいだし、そういう能力も…)

そこまで考えた時、
ロキスの頭に岩が落ちてきた。

「あたぁっ!何で、いきなり岩を降らせる!」

「何となく僕がムカつく事を
 思考しているような気がしたから」

「うっ!」

あながち嘘じゃないのでロキスは口籠もった。
そんなロキスを攻める訳でもなく、レセルは再び質問をする。

「質問を解りやすく変えるよ。君は
 僕のように偉くなった人間をどう思う?」

「あ…何だ、そんな事か」

「何が?」

「いやいや!!何でもない!何でもないぞ!
 偉い人間か〜そ、そうだな…」

これ以上は追求されまいとロキスは質問の答えを考える。