「初めまして〜魔王さん♪
 ナナです!お手柔らかに〜♪」

服装はビラビラで、いかにもコギャル風な彼女を見たロキスは脱力する。

「ちょっ…ちょっと待てよ!!
 何だよ、その服は…」

「え?ゴスロリファッションですよ?」

「ゴス…ロリ?」

ロキスが首を傾げて聞き返すと、ナナは悪戯っぽい笑みを浮かべた。

「あ、な〜んだ♪
 魔王さんはゴスロリ知らないんですね〜♪」

「な!!ば、馬鹿にするな!知ってるさ!」

「じゃあ、何ですか?」

馬鹿にされて悔しかったロキスは見栄を張ったが、聞き返されて戸惑う。

(うっ!!しまった…えっと…
 た、多分…略されているんだよな?)

「ゴ、ゴージャスでステキな服を
 ロリコンが着ていた服だ!!」

「見事な発想力ですね〜」

明らかに馬鹿にした棒読み口調で、ナナは拍手をする。

「わ、悪かったな!!知らなくて!」

開き直ってロキスが言うと、ナナは微笑み戦闘体勢に移った。

「いえいえ、知らなくても良い事ですから♪
 では、戦いましょうか」

それを見たロキスは玉座で、悠長に本を読んでいるレセルに言う。

「おい!!相手は女の子だぞ!!
 本気で戦える訳がないだろ!」

「甘く見ていると痛い目に合うよ」

本から目を離さずレセルは忠告する。
そんなにナナは強いのかとロキスが首を傾げている時、突然ナナの方から凄い殺気がして反射的に飛んできた何かを避けた。

その何かはロキスが避けた事で
背後の壁に当たり爆発崩壊する。

「残念…外れちゃいました♪」

そういうナナの腕は銃の形をしており、銃口から微かに煙が出ていた。
明らかに普通の人間の女性ではない。
それを断言するように、レセルがナナの正体を告げた。

「彼女は機械人形。
 さっきのはミサイルだよ」

「殺す気か〜っ!!」