たまには…いいか
温かいミルクティーを
ギュッと握って歩き出す

バス停に着くと
彼が先にバス停に立っていた

彼は私が手に持つ
ミルクティーを見る
じっと見たまま
何も喋らない
私はイライラして
言葉をこぼした

「飲みたいの?」

私はミルクティーを差し出す

「いや…いいです」

彼は嫌がるように
首を横に振る
そんなに顔を引きつって
何が言いたいの?

私は手を下げ
彼が持つ飲み物に目を移す
それはミルクティーではなく
暖色のパッケージのレモンジュース

あれ?ミルクティーじゃないんだ…。