『…まぁそれは置いといて。おい、山本楓!』


「…な、何だよ?」


『お前、負けんなよ!』


「…は?何の話?」


『…ハァ~。何で俺がこんなバカと電話しなきゃいけないんだ…』


「バカじゃねぇし!何の話か主題を言え!主題を!」


『みっちゃん…って言えば分かるか?』


「みっちゃん…立川がどうした?」


『俺さ、たった今振られてきた…』


「……え、うん…ご愁傷様?」


『…お前、今絶対ざまーみろって思っただろ?』


「…ん~、まぁ少しは?」


『…ホント、バカがつくほど正直だな。』


「…悪かったな!」


『お前と話してると、こっちまでバカが移りそうだ…!』


「…何だと!文句あんのか?」


『………』


ん?言い返してこない…?


「………どうした?」


『俺、15年間みっちゃんのこと忘れた日は1度もなかった…だから、いつか会える時がきたら絶対気持ち伝えて、他に男がいても奪ってやる!そう思ってた』


何だ?いきなり…


何で…俺にそんな話するんだ?


『だけど、15年ぶりに会ったみっちゃんは俺を避けてるみたいだった…』


いや、多分それは…


「違うと思うぞ?あいつ、過去にちょっとあったらしくて…それから男ダメになったみたいなんだ。だから、お前だけってわけじゃ…」


『だけど、お前は別だろ?』


俺は…別?


こいつまで一輝と同じようなことを…


「…俺だって例外じゃねぇよ」


なんたって、思いっきり突き飛ばされたし…


『いや、お前は違う。みっちゃんを見てれば分かる。だから、お前に頼んでるんだよ!………お前なんかに借り作るのは癪だけどな!』