――7月18日――



今日は久々に大翔と会えるから朝からドキドキしてた。ただの図書館デート。それだけでもいい。会えるだけでいい。



午後の授業が終わり、急いで帰る支度をした。


待ち合わせ時間は3時。
時計を見るとまだ2時前だった。


「咲季!」


急に後ろから声を掛けられて驚いた。


「ビックリした?」


そこにいたのは愛結だった。


「どうしたの?」


愛結はニヤリと笑った。


「これから時間ある?」


「えっ!今日は…図書館で勉強するの…」


まだ、愛結にも大翔の事は話していなかったから、勉強しに行くと言た。


「えぇ―勉強?咲季頭いいから勉強しなくてもいいぢゃん!お願い買い物付き合って!友達じゃん♪」



しつこいくらい愛結は言い寄ってきた。



「……。」

『…友達…』
まだ2時。約束まで後1時間ある。ここから図書館まで電車で5分。


「少しだけなら…。」



「やった―♪咲季だいすき♪」