お葬式の日以来私は、一言も話さず、飲まず食わずの状態が続いた。


移植後は、免疫力が弱るため、食事、睡眠をしっかりとらないと、せっかくもらった臓器がだめになることもある。


でも、どうでもよかった。


毎日外を眺め、大翔が着ていた洋服を、肌身放さず持ち歩き、泣いて1日が終わる。


どうでもいい毎日。


過ぎてゆく時間。


時間は過去を洗い流すと言うけれど、そんな事は全くない。


逆に時間が経つにつれ、悲しみが増す。




"お前が俺を殺した"




夢の中の大翔は私にそういって去っていく。





眠ってもこんな夢で目が醒める。




「ごめんね…」