「ありがとうございます。あなたの気持ちはとても嬉しいです。でも、私はあなたと付き合える自信はないです。」 本当は、とても嬉しかった。 初めて誰かに必要とされだんだから。 でも、私には無理なんだ。 「どうして?」 「それは……。」 私は彼に背中を向けた。 空には眩いばかりの星が輝き、辺りは静まりかえっていた。 その中で私が一歩前に踏み出す度に聴こえる砂の音が、余計悲しく感じられた。 「ごめんなさい」 そう言って私は歩き出した。