『僕の大事な妹を…こんな時間まで連れまわしやがって!!』 愁が怒っても全然恐くない… 寧ろカワイイ…こんな事、言ったら。 きっと…怒られるだろうけど。 『車の中で喧嘩してたんだよ』 『喧嘩?ああ…お前等らしいな』 空雅の一言で愁は怒るのをやめて、笑いだした。 なんで家の兄ほど、怒るのに向いてない兄はいないだろう。 話を逸らせば、すぐにその話に乗ってしまう…。 操りやすいって言うか…はぁ…――