彼があたしの一番弱いところを突いたとき、あたしたちは同時に果てた。





「ふっ…
気持ち良かった?」


あたしの息がととのいはじめると、彼が満足そうな顔でそう尋ねた。


「うん…」

それを聞くと、彼は何も言わずに優しくほほえんで、あたしのことを抱き締めた。

その笑顔は反則だと、少し文句を言いたくなった。


「トモ…このまま抱き合って寝ちゃおうよ」


ほらまたそうやってすぐ優しくする。


このギャップに弱いんだよ。


「…うん、そうしよっか」

やっぱり彼に甘えられると断れない。

彼の優しさは偽物だって知ってるのになぁ…



もし…



あたしたちが本当に恋人同士なら…と考えたら泣きたくなった。