「とりあえず、座れよ。ゆっくり話そうじゃんか。」



「…いや、出来ることならこの部屋から一刻も早く出たいから手短にしてほしいんだけど。」




こんな神戸ひまりだらけの部屋で落ち着いていられるのは、相当のファンかコイツか悠太だけである。



俺は奏のベッドにドカッと腰掛けると、前のめりで話を聞く態勢になった。






「そうか?なら単刀直入に言うけど、お前、明日からひまちゃんの彼氏な。」























……………………は?



























…………………はっ?























「……すまん。単刀直入すぎて全く意味わからん。」





今、奏の口から『彼氏』って言葉が飛び出した気がしたが…気のせいか?




むしろ気のせいだと思いたい。



つーか、意味がわからん!


手短でも順序だてて話してくれ!





「だから、お前にはひまちゃんの彼氏になってほしいんだわ。つまり、ひまちゃんと付き合うってこと。」




顔色ひとつ変えず淡々と答える奏。




「な………なっ…!」





なに、言ってんの?