「さっきの電話の話だけど、ここではちょっとアレだから…俺の部屋来てくれる?」


「…あぁ?わかった。」



奏はパネルを抱えて階段をのぼると、2階にある自分の部屋へと入っていった。



ここじゃアレって…そんな怪しい話なのかな…





まさか…ソッチ?
ピンクか?
ピンク系か!?




いやいや、
それだけは勘弁してくれ。



つーか、実の弟にそんな危ないバイトを紹介する兄貴がいたら神経疑う。



スニーカーを脱ぎ捨てると、リビングにも寄らず足早に奏の部屋に向かう。





「入るぞ。」


「あーい。」




ドアを開け真っ先に飛び込んだのは、神戸ひまりの特大ポスター。そしてパネル3台。本棚には写真集。




20代男性の部屋に神戸ひまりグッズがびっしり。


一言で言うなら、







キモイ!





「相変わらずオタク丸出しの部屋だな…」





お前がマネージャーでもなんでもないただの一般人だったら俺は完全にお前を軽蔑しているぞ。




と、続けて言ってやりたがったなんとか踏みとどまった。