「お待たせしました☆無事事故らずに着いたよ♪」
「あぁ…はい。」
車が止まり、窓の外に目をやると確かに我が家である神戸家の門が見えた。
奏くんが先に降り、あたしのカバンや荷物を持つと助手席のドアを開けてくれた。
「ありがとう。」
「明日の予定だけど……」
「確か雑誌の撮影、だったよね。」
「さすがひまちゃん!明日の予定すでに頭に叩きこんでた?」
「うん、さっきちょっと楽屋でね。でー…えっと…なんの雑誌だっけ?」
「ピュアガールだよ。」
「ロリータですね…」
ピュアガールという雑誌はロリータ専門誌で、あたしはそこのモデルもしている。
ロリータ系の服はすっごいカワイイから大好きなんだけど、ちょっと重いから肩こるんだよね…
厚底だから歩きづらいし…
なんてダメダメ!ロリータ好きの方々に失礼だよね!
マイナスになった頭を横に振る。

