「………男なのに?」


「男なのに。あたしよりカワイイよ?」



「な…なにバカなこと言ってんの!ひまちゃんがイチバンかわいいに決まってんでしょーが!!」


「ヒッ!お、落ち着いて!」




頭から煙が出そうな興奮状態の奏くんをなんとかなだめる。



どんだけタレント思いだよ。



奏くんの優しさは本当にうれしいしありがたいけど…


ときどき怖い。



なんてゆーか、激情型だよね。




「…そ、そういえば!今日の撮影って…何時くらいに終わるのかなぁ!?」



これ以上、奏くんに興奮されても困るので、泉サマの話は強制終了。


仕事の話に話題を変えると奏くんは、いつものように落ち着いて答えた。



「今日は9時目安かな。」


「9時、かあ…」






家に着くの一体何時よ?


あたしの睡眠時間~!







「はあ………」



ガクッと頭を落とす。



「あ!そうそう!」


「え?」