胸が締め付けられるのに、

反対に、心の奥につっかえていたモノはスーッと、無くなっていく気がした。




嬉しい。



素直にそう思える。




泉サマは今、確かにあたしの目の前にいて、泉サマの体温を感じながら好きという言葉を噛みしめる。



すごく幸せだよ。






「あたしも……好きです。今日は…それを伝えるために来たんです…あたし…泉先輩のことが…好きで好きでしょうがないみたいなんです…仕事頑張らなくちゃ集中しなくちゃって思っても…いつも頭の中にいて…すぐ会いたくなっちゃうし…不安でいっぱいだし…どうしたらいいかわかんないんです。」





「……ひとつだけ、その悩みを解決出来る方法がある。」




「…なんですか?」





そう聞くと、泉サマは体を引き離してあたしの顔を見た。









「今すぐ付き合う。」




「…へっ?」




「やっぱ待てねぇわ…。俺、神戸の仕事の邪魔しないようにするし…負担かけないようにするから…………だから…俺の彼女になってくれる?」






泉サマ…



待てないのは



あたしだって一緒ですよ。








「………全然……負担なんかじゃない。だって…好きだもん…嬉しいもん……ありがとう…」




「………ひまり。」




「はい…。」





「……ずっと俺のそばにいてくれる?」




「もちろんです。」






泉サマは優しく微笑んでキスをしてくれた。




今まで泉サマとしたキスの中で







一番甘いキスでした。