シュガーベイビー★キス

「うーわ、やべぇ!急がないと渋滞にハマる!」




葵と入れ替わりで今度は奏がリビングにやってきた。冷蔵庫から栄養ドリンクを取り出し、玄関に向かう奏を引き止める。




「…お、おい!」



「んだよ。急いでんだけど。」



「か、神戸は……元気にしてんの?」




「ひまちゃん?うん、毎日元気に頑張ってるけど?」



「そうか……」






き…聞けねぇ!
コイツに西山と神戸の仲がどうかなんて聞けない!



そもそも、コイツがそんなとこまで知ってるとも思えないし、何より、聞いたらめんどくさいことになるに決まってる!





「あー…頑張ってるのもいいけど、アイツはまだガキなんだから、ちゃんとご飯食べさせてちゃんと寝かせろよ。」




「……何なの急に。こわっ。」




「いや…働きすぎも良くないんじゃないかと思って…体崩してないか気になっただけ。」




「そんなん直接ひまちゃんに言ってやればいいのに。連絡先知ってんだから。」




「いや…それは…いい。」




メールしたら会いたくなりそうだし…




「…あ、そう。じゃ行ってくる。」



「おう…。」










俺、ちゃんと好きって伝えたほうがいいのかな…