シュガーベイビー★キス

「好き同士なら言わなくても分かり合ってるなんて大間違いだかんね。女は言葉が欲しいんだよ!言わなきゃ分かんない。」




…おいおい。
お前は本当に中2か?





「結局付き合ってないならひまちゃんを繋ぎ止めてるものもないわけだし、好きって伝えてないならなおさら不確かな関係じゃん!そんなのさ、先に違うヤツが現れて好きだ!ってひまちゃんに言ったらどうすんの!?確実に泉の負けじゃね?女なら好きって言ってくれる方に傾くと思うけど。」




「………そうなん?」




「ひまちゃんは芸能人なんだよ?ハル姉んときとは訳が違う。泉も巷じゃ可愛いだなんだって騒がれてるみたいだけど、カッコイい人なんて芸能界にゴマンといるんだよ?何の根拠があって余裕ぶっこいてんのか知らないけど、もうちょっと危機感持ちなよ。」




き、危機感って…




「じゃ、俺先行くわ。ごちそうさま。」





葵は言うだけ言うとスッキリした顔でリビングから出ていった。





え?


俺、神戸が好きでいてくれてるって勝手に安心してたんだけど…


安心してる場合じゃないのか?




西山に絶対惚れんなって言ったけどさ、もしも熱烈アピールされてたらどうする?


告白されてたらどうする?


今や西山の方が神戸と一緒にいる時間が長い。



そんな状況で神戸が絶対に惚れない確証ってあんの?





なくね?



確証なくね?





俺、結構ヤバいんじゃないの、実は。