「ま、まあ……ぼちぼちです…かね。」



そして何とも歯切れの悪い答えを返してみる。



よく考えたらカップルらしいことって…デート1回したくらいであとは何にもないような…



あ…キスはしたけど……



あれはそういんじゃないし…



……………どうしよ



今さらキスしたんだと思うと恥ずかしくなってきた。



結局あのキスのおかげで泉サマとギクシャクしちゃったんだけどさ…





もうあのときのことは忘れよう



なんだかんだで泉サマとは仲直り出来たんだし…



結果オーライって、そう思うことにしよう…





…お?
なんだかあたし、大人の女性に一歩近づいたような気がする!




「ぼちぼちねー…仲良くやれてるならいいんだけどさ。なんか嫌なことされたらすぐ言ってよ!?俺がシメとくから!」



「だ、大丈夫…!」




泉サマもバイオレンスだけど、奏くんも実は結構バイオレンスなとこあるよなあ…さすが兄弟…



そんなことを考えているうちに家に到着。




「じゃあ、おやすみ☆」



「おやすみなさい!」








泉サマの本気がどういうことなのかは分からないけど…残り少ない期間、あたしも頑張らないと!うん!



奏くんの車を見送りながら改めて気合いを入れ直したのであった。