5時間目が終わり、帰り支度をしていると誰かがトントンと机の端を叩いた。




「修平くん…」



「ひまり、このあと空いてる?」



「え…あ…今日はこのあとちょっと用事があって……」




そう言うと修平くんはしょんぼりと肩を落とした。





「そっか………じゃあしょうがないか…」




「ごめんね…何か用事だった?」




「あぁ…いや…実は、体育館裏に倉庫あるじゃんか?あそこ冬休みに取り壊しするらしいんだよ。今度は体育館の中に作るみたいで。それでさー、使えそうなモノと使えないモノ仕分けしといてって頼まれてさぁ…ほら俺体育委員じゃん?」




「あ、そっか…」




「それで、ひとりでやるのもつまんないから、ひまりに手伝ってもらえないかな~と思ってたんだけど…」




「あたしに?」




「うん…でも用事があるならいいんだ!ひとりでやるし…ごめんね、巻き込もうとして…それじゃあ…気をつけて帰ってね…」




修平くんは寂しそうに笑うと教室を出て行った。




一緒にやる人いないのかな…




あ、そういえばもうひとりの体育委員さんは今日カゼで休んでるんだっけ。



ひとりでやるのきっと大変だよね…



あたし、修平くんに色々してもらったのに全然お返し出来てないし…



2人でやったらきっとすぐ終わるし、泉サマにはちょっと待っててもらえばいっか…