「ひまりっ♪泉サマとはうまくいった?」



教室に戻ると彩ちゃんが待ってましたと言わんばかりに来たので、あたしは首を横に振った。



彩ちゃんが期待してるような展開にはなってません…




「やっぱりあたしは…泉サマにとって重荷でしかなかったんだよ…」



「ちょ…え!?な、何があったわけ!?」




彩ちゃんが顔色を変え、前のめり気味になったところで5時間目の始業ベルが鳴り先生が教室に入ってきた。






「……ごめん。彩ちゃん。あとで詳しく話すね…」




「う、うん…」






今日は5時間目で終わりだから良かった…



正直もう早く帰りたい。



早く帰って布団に潜り込みたい気分。



それでいつの間にか眠っちゃって…



寝て起きたら色んなことを忘れていたい。




でも…眠れるかな。




そういえばあたしって嫌なことがあると眠れないタチだった。




そんなことを考えながら、教科書とノートを出していると机の中に入れていた携帯も一緒に床にゴトっと落ちた。




「あ……」




光ってる。




着信かメールを知らせるライトがピカピカと光りあたしに訴えている。




先生に見つからないように机の下で携帯をチェックする。






………メール、みたい。











泉サマからだ。