シュガーベイビー★キス

なんかそう思ったら…




ちょっとヘコむな。




いや…


もうそんな自分に、ムカついてきた!




バカみたいだけど、


正直、



アイツには俺しかいないし、俺がアイツを変えていかなくちゃいけないんだって思い始めてた。



だけど、そんな必要全くなくて…


それは俺の思いこみで!





あー………



ほんっとばかばかしい。



そもそも俺たちの間に恋愛感情なんてもんは生まれないし生まれちゃいけない。



あくまで俺は付き合うってことがどういうことなのか教えるだけでいいわけで…



なに熱くなってんだろ。








つーかもう全てがバカバカしく思えてきた。




「…チッ。」




俺は近くにあったゴミ箱を思い切り蹴飛ばした。




……………………










そしてまた元に戻した。







………本当、



何してんだろ、俺。








高等部の校舎に戻り、靴を履き替え学校を出る。






「あ…泉ーっ☆」




「…………ハル。」





ウチの制服じゃないからすぐに分かるし、結構目立つ。



ハルは俺に気づくと大きく手を振った。




「なにしてんの。かなり目立ってるぞお前。」



ちらほらと下校途中の女子たちが俺とハルを見ながらヒソヒソと話してるのが横目で見えた。



「ヒマだから来ちゃった。」




来ちゃったって……



彼女かお前は。