「最近みょ~に仲いいじゃんかあ?」


「そっそんなこと…!」



「ひまりー…あ、ごめん、話し中だった?」



噂をすれば影!
まるでタイミングを見計らったように修平くんが現れた。



「え!?あ、大丈夫です!」



「そ?ごめんね。コレ先週の金曜日分のノートなんだけど、ひまり休んでたでしょ?一応役に立てばと思って。良かったら使って。」



「へっ!?いいいんですか!?なんだか申し訳ないような………」



「いいのいいの♪気にしないで☆」



「あ、ありがとう……」




修平くんはノートを渡し、ニコッと笑うと教室から出て行った。




「…………ほらね。なーによ今のは。ノートの貸し借りに、名前は呼び捨て!何なの急に!一体何があったわけ?」




「べっ別に何もないよー!」





何もないけど……ただ急に仲良くなったというか……




「男が苦手なひまりと会話してるなんて…さすが西宮だなあ~。」





確かに…あたしも修平くんと普通に話せてることに驚いてるけど…さ……



それだけ修平くんがイイ人ってことなんだろうな…



あたしが知ってる、


怖いイメージの男の子じゃない…




怖い………イメージの………





……いやだ


いやだ!
思い出したくない!




「……まり、ひまり?」


「へっ?あぁ…ごめん。」


「どうかした?」


「う、ううん…なんでもない…」



そうだよ…


なんでもない。