「ところで泉くんは、ひまりとどういう関係なんですか?」



は?
ど、どういう関係って……



「……知り合いス。」




「ふーん、そっか…なんだか泉くんとは仲良くなれそうな気がするなぁ~。ね、ひまり♪」



「えっ!?ええ、そそそそうです…ね?」




突然話を振られた神戸は慌てながらも不思議そうに首を傾げた。




……何が言いてぇんだコイツは。





「あ、そうだ。このあとのシーンで読み合わせしたいとこがあるんだけどちょっといいかな?」



「あ、うん。わかった。」





へー…神戸のやつ、コイツとしゃべるときは普通にしゃべれるんだ…。





「それじゃあ泉くん、またね♪」




西山は余裕たっぷりな笑顔を見せると神戸の背中を押してスタジオから出て行った。









な…………


なんなんだアイツはっ!




あの余裕の笑みはなんだ!?



まるで“俺が神戸の彼氏です”みたいな顔して、



なんか負けた気がする!





「俺、絶っ対アイツと性格合わない気がする!」



「それは樹くんも同じ気持ちだと思うけど?お前のこと、ライバル視してるのかもねー。」



「ライバル!?」



「やっぱり恋には波乱も必要だし、ひまちゃんにはいい経験かもしれないなー。」




「勝手に話進めんなよ!」




暇つぶしだと思っていた神戸との偽装カップル生活、



何かが起こりそうな予感…?