シュガーベイビー★キス

修平くんがデッキや教科書類など重たいものを持ってくれたので、あたしはプリントを抱えた。


修平くんって本当にイイ人だよなあ…



そう思いながら1歩先を歩く修平くんの背中を見つめていると、視線に気づいたのか(たまたまなのか…)立ち止まって振り向いた。




「…ひまりって、泉サマと知り合いなの?」



「え!!?なっななななんでですか!?」



突然名前で呼ばれたことと、泉サマの件でダブルの衝撃が走るあたし。





「いや…泉サマが知ってるような雰囲気を醸し出してたから。」



確かにあたしを見て「あ。」って言っちゃったもんね…




「ええっと…き、気のせいじゃないですかね!あたしが泉サマと知り合いなわけないですもん!」



「………そっか。ごめん、変なこと聞いて。」



「い、いえいえ…」





な、なんとかごまかせたっ!




修平くんがまた前を見て歩き出したので、あたしはバレないように「フゥ」と小さくため息をつく。




「……ギャッ!」




その瞬間、あたしの腕を誰かがグイッと勢いよく引っ張った。




ゆゆゆゆゆゆゆゆゆ誘拐っ!?