「神戸。」


「ギャッ!!」



完全に自分の世界に入っていたあたしの肩を誰かが叩いた。




「ご、ごめん…ビックリさせちゃった?」



振り返ると西宮くんが申し訳なさそうな顔で立っていた。



「い、いいいいいえ!こちらこそすみません!変な声出して……」




ああー…また西宮くんの前で変なことしちゃって…


恥かしいっ!



「マンガ読んでるとこ悪いんだけど、秋山が職員室来いって。ほら、俺たち日直じゃんか?」



「…あ、そうでした。」




あたし今日日直だった。



読んでいたマンガを机の中に戻すと、西宮くんと職員室に向かった。






「秋山って、すぐパシるんだよな~。自分でやればいいのに。」



「そっ、そうですね!」






や、やばいっ………






並んで歩いてるだけなのに相手が西宮くんだと思ったら尋常じゃない緊張感がっっ!



変な汗が出てくるんですが…




職員室に行くまでに、西宮くんは色んな女の子に「おはよう」と声を掛けられ、そのたび爽やかに返事をしていた。



スゴいよなー…



泉サマの次くらい人気ありそう…しかも泉サマより遥かに性格良いいよ……!