「と…とにかく!ひとりで帰れますから…だ、大丈夫です!」


「いや、だから送るっつーの。」



「いいいいいいいです!間に合ってますから!」





……間に合ってますの使い方間違ってないか?





「では、失礼しまっ……ぎゃあ!」





俺から逃げるように一歩踏み出したと同時に、神戸は叫び声をあげ床に倒れこんだ。




「お…おい、大丈夫かよ。」




「す、すみません…あ………足が…しびれ、て……うううう…たたたた立てません…っ!」





「今さら!?まさかの時間差!」





やっぱコイツってちょっと……いや、かなり!



どんくさい!




「とりあえず、足もしびれてることだし大人しくチャリの後ろに乗ってくんない?」


「足のしびれは平気ですからー…ああっ!」






全然平気そうじゃないけど!




「あー…アンタの気持ちはよく分かったんだけどさ…あなたを送らないと俺がアイツにボコボコにされるんだわ。頼むからいい加減折れてくれる?」



「ぼ、ボコボコ!?」



「そう。ボッコボコ!」


「それは…イヤですね…」