「……とりあえず、着替えるか。」



スクッと立ち上がり、2階にある自分の部屋へ向かおうとした瞬間、インターホンが鳴った。




………誰だ?




2階に向かっていた足を玄関へと戻し、ドアを開けた。



俺の目に飛び込んできたのは、奏、






と、








………………この女…………






胸のあたりまであるキレイに編まれた三つ編み。



小動物みたいにくりくりした目。



オドオドした態度。




昨日廊下でぶつかって、今日の昼は俺の目の前でドアに体当たりした……





中等部の三つ編み地味女っ!!







「い………………泉……………サマ…?」




地味女は俺を見た瞬間、顔を強ばらせその場に固まった。







………いや、正直なところ俺も固まっている。





え、なに。



全然状況が理解できねぇ。




「お前…………」




俺がそう言って地味女を見ると、ソイツはハッと我にかえり奏の後ろに素早く隠れた。





「大丈夫だよ、ひまちゃん♪怖がらなくても。」




ひまちゃん………





だぁ?