シュガーベイビー★キス

「昨日のドラマ!モチ録画しといたからね~♪」


「あぁ、ありがとう。」


「まー、しかし中2なのに高3ギャルの役とは大変だね~。」


彩ちゃんがからかうように笑ってあたしの肩に手を回した。



「あの髪の毛とメイクするのに普段の倍は時間かかるからね。眠くなっちゃうよー。」



「アンタすでに普段から眠そうだけどね。しかし…まぁ…なによ?」



「……なにが?」



「この普段の地味さ!」



彩ちゃんの言葉がグサリと胸に突き刺さる。


真横にあった、開店前のショップのガラスを鏡代わりにして自分の姿を見る。



………彩ちゃんの言う通り…


確かに、


地味だ。



三つ編みに、


白地に紺色の襟がついたセーラー服に、


紺色チェックのスカートはヒザ丈で、マジメかと思うくらいカッチリ長い。


おまけに紺色ソックスは寝ぼけてたせいで左右の長さが違う。



地味というか……



「…あたしやっぱ太ったかなぁ…」


「そこかいっ!!」