「ふわああ…眠い。」
仕事で早起きはするから慣れてるハズなのにやっぱり朝は弱い。
その証拠に寝ぼけて編んだ三つ編みはボサボサだ。
「あ~あぁ、女優がそんなデカいあくびかましちゃダメでしょ~。」
「……ぅぎゃあ!」
突然横からポンと肩を叩かれ、あたしは雄叫びにも似た叫び声をあげて数歩足早に後退りした。
「………あ…ああああ彩ちゃん…!」
「アンタ…どうせバラエティやるならドッキリ引き受けたほうがいいと思うよ?」
あたしの反応を見て“いつものこと…”と納得しているこの人は、美月 彩(みづき あや)ちゃん。
170センチもあるスレンダーなモデル体型に、切れ長の目、サラサラの長い髪、一言で言うとキレイでカッコいい!
彩ちゃんは幼馴染みで幼稚園の頃から一緒。なんでも話せる唯一の親友。
あたしの仕事も理解してくれてるんだ!
でも、彩ちゃんのようなキレイな友達がいるとあたしみたいのが芸能人やってて本当にいいのだろうかと思う。

