シュガーベイビー★キス

テーブルに置いてあった一味唐辛子を素うどんにかけようとキャップを外した瞬間、食堂の中から悲鳴にも近い女子の叫び声が聞こえた。





「な、なにごとっ？事件！？」



「いや………あぁ、泉サマじゃん。」






泉サマ！





かけていたメガネをグイッとあげて食堂の中を確認すると、大量の女子がゾロゾロと泉サマのあとをついていく姿が見えた。




「なんつーか…カルガモの親子みたいだな。」



「へへへっ！カルガモ！」



「……アンタの笑いのツボってよくわかんないわ～…あ、こっち来るよ。」




彩ちゃんの例えに思わず吹き出していると、泉サマは『我関せず』と言った様子であたしたちから少し離れたーブルに友達と座った。




ち、近い！！





相変わらずこの世の生き物とは思えないくらい美しい顔立ちで、まるで芸能人を見ているようなそんなオーラが泉サマからは漂っていた。



………あぁ、 あたしも一応芸能人だった。