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――龍 side--
『2人ともご飯だよ~!!早く座って~!!』
俺と蜜がすぐ近くのリビングでテレビを見ていると、広佳が大きな声で俺たちを呼んだ。
「お前声でかすぎ」
『龍だっていちいちうるさいっての~!!おばさんも早く食べましょう!』
『待ってね、広佳ちゃん。今行くわー』
『ほら蜜も!早く早く!』
蜜はちらっと広佳のことを見て、無言でイスに座った。蜜の口数が少ないのはもともとだが、今日はやけに大人しい気がした。
『はい!じゃあいただきます!』
手を合わせて言った広佳の後に、皆も続いて言うのだった。
食べ始めたところで、また広佳が母さんに話しかける』
『そういえばおじさん帰り遅いですね』
『お父さん?お父さんは今日残業だそうよー』


