でも、いつかちゃんと、話さなければいけない。話したとき、雅はなんて言うのだろうか……。少し雅と一緒で、俺も怖いと思った。



◆◆◆◆◆◆


――ピンポーン


その日の夜、俺の家のチャイムが鳴った。


『こんばんはーッ!』


ガチャリと扉が開く音の後に、元気のいい女性の声が聞こえてくる。

その時、リビングでテレビを見ていた俺。隣では、漫画を読んでいる蜜がいる。


――夕飯時に、誰だ?


俺は、そう思って、テレビのチャンネルを変えようと、リモコンを手にした。すると、キッチンで、火を扱っていた母さんが、リビングに向かって声を上げる。


『龍ー!今手が離せないから出てー』

「はあ?!……んで俺だよ、ったく」