あたしも龍の腰に腕を絡めた。そして、強く抱きしめる。龍もそれに答えるように、フッと鼻で笑いながらも、あたしを強く抱きしめた。 「龍、ごめんね。わがまま言って」 『何、今日雅ツンツンしてない』 「う、うるさいわよ!!」 ハハッと、今度は歯を出して笑う龍。この笑顔をずっと見ていたいと思った。 ――これで、仲直りできたのかしら? そう疑問に思ったが、たぶんできたのだと思う。