――なんなのよ!


あたしは屋上から階段を駆け下り、もうすぐ授業の終わる教室に向かっていた。


[キーンコーンカーンコーン]


授業終わりのチャイム。

生徒が教室から続々とでてくる。あたしはうまく避けて、自分の教室へ足を急がせた。


◆◆◆◆◆◆


――ガラッ


『あ!雅ー!どこ行ってたの?!』


教室に入った瞬間に、あさみんが駆け寄ってきた。あたしは、あさみんの顔を見ただけでホッとした。でもあたしは、すぐに龍のところへ行く。


「ちょっと、龍」

『ん?』

「話があるんだけど…」

『……?』

「ちょっと来て」