『あ、俺は大丈夫。君こそ大丈夫だった?てか、1年生だよね?クラスどこ?』
彼の優しい言葉の後に、聞こえてきた耳を疑うような言葉。
「3年生ですけど何かっっ!!」
あたしは大声で、廊下中に響くような声を発した。そのせいで、周りにいた人たちはみんなこっちを見る。
『え、3年生?!すいません、俺てっきり1年生かと思って……』
彼は、目をギョっとさせたが、すぐに顔をくしゃっと歪め笑顔になる。
「あ、あんたねぇ!人を見た目で判断しないでよね!」
『ほんとすいません、小さかったから』
「ち、小さい!?あんた失礼にもほどがあるわよ!」
『わあああ、怒らせるつもりはなくてですね…その、えっと』
彼は弁解しようと必死だったが、あたしは怒る一方だった。


