『じゃあ、昼休みはアレだね!』
あんこちゃんがひらめいたように言う。
「アレって?」
あたしとあさみんは首を傾げた。
『イケメン探し』
「また!?」
――またこの子は、何を言い出すんだ。
『ターゲットには話しかけよう』
「…みんな彼氏いるのに」
『ん?だから愁ちゃんはダーリン☆』
――意味わかんないわよ!
「だいたい彼氏がいるのにどうして、イケメン探しするわけ?!あんなに優しいのに。不満なの?どんだけ贅沢言ってんのよ!あんこちゃんって意外と悪女だったのね…ありえないわ。最初から友達とは思ってなかったけど、ホントにひどすぎるのよ」
あたしは腕を組んで、喋りながら歩く。ずらずらと止まることのない説教じみた言葉。
『雅』


