『乱暴だったなぁ』
その時を思い出すかのように、あんこちゃんは自分の頬を手でさする。
「起きないから悪いのよ」
『雅~!小倉ちゃ~ん!』
向こうからやってきたのは、あさみんだ。あさみんは、席が遠くて式中は喋れなかった。
『あさみい!』
「あさみん聞いて!」
あたしとあんこちゃんはすぐさま、あさみんに近寄った。しかし、あたしたちよりも先にあさみんが喋り出した。
『授業あるんだっけ?』
「え!?そーなの!?」
いきなり授業のことを言われ、あたしはびっくりした。てっきり、このまま帰れるんだと思ってたのに。
『1年生も授業あるらしいよ~』
あさみんが付け加えて言ってくる。


