【続】俺様甘甘王子様



『乱暴だったなぁ』


その時を思い出すかのように、あんこちゃんは自分の頬を手でさする。


「起きないから悪いのよ」


『雅~!小倉ちゃ~ん!』

 
向こうからやってきたのは、あさみんだ。あさみんは、席が遠くて式中は喋れなかった。


『あさみい!』

「あさみん聞いて!」

 
あたしとあんこちゃんはすぐさま、あさみんに近寄った。しかし、あたしたちよりも先にあさみんが喋り出した。


『授業あるんだっけ?』

「え!?そーなの!?」


いきなり授業のことを言われ、あたしはびっくりした。てっきり、このまま帰れるんだと思ってたのに。


『1年生も授業あるらしいよ~』


あさみんが付け加えて言ってくる。