【続】俺様甘甘王子様



大事なのは顔だけじゃないのよ!中身なんか特に大切だと思う。龍みたいに、顔はよくても、俺様で自己中な変態かもしれないし…。


そんなことを考えながら、あたしは過ごしていた。

 

◆◆◆◆◆◆


『ふぁ~…やっと終わったよ。話長いよね、ほんと』

 
入学式が終わり、体育館から教室へと向かう最中、あんこちゃんは手を伸ばし、あくびをした。その横を歩いていたあたしは、少し眠たそうなあんこちゃんに話しかけた。

 
「寝てた癖に」

『それは、しょうがないよ~☆』

「……」


入学式の最初は、イケメンがどーのこーのと言っていたあんこちゃんは式の途中から、爆睡していた。あたしの隣で、寝息が聞こえてきて、起こそうとしたあたしだったけど、あんこちゃんは全然起きてくれなくて、叩き起こしたのだった。