『イケメンでしょ?』
「まあ、確かにね…」
目線の先には、明るい茶色の髪が目立つ男の子が歩いている。よく見てみると、目はパッチリとしていて、整った顔立ちだった。
『肌は白いし』
「背は高い」
『あの子1番かっこいいんじゃない?』
「何よ?順位まであるの?」
『あるよー!』
「誰が決めてんのよ?」
『もちろん、あんこ☆』
自分を指差し、二パッと笑うあんこちゃん。呆れてしまうほどだったが、その笑顔は憎めない。
前のあたしは、本当に恋愛とか興味なかったから、どの人もみんな一緒で、かっこいいとかそういうの考えていなかった。でも、龍があたしの隣にいるようになってからは、変わり始めた。
――でも、あたしにとっては龍が1番だと思う。


