「泣くなんて、だっせぇ」

『そんなことねぇよ』

「俺、わかってたんだ。無理だってこと。でも、楽しかった、先輩と過ごせて。俺の夢は、もうここで終わり」


そう、俺の夢はここで終わり。俺はそろそろ目を覚まさなければならないんだ。



「は~~~なんかすっきりした!」



俺は、ごしっと涙を強く拭いてそう言った。



「てか、蜜の”出会うタイミングが遅かった”って言葉、あれ俺だけじゃなくて、蜜に対しての言葉でもあったんじゃないの?……なんてね」



俺はまた冗談を言うように蜜に言った。蜜は、「何言ってんだバカ」と言って、俺の背中をたたいてきたのだった。