【続】俺様甘甘王子様

『ずっと我慢してた。ずっと、こうしたかった』

「龍……」

『だいぶ遠回りしたけど、俺はずっと雅といたい』

「……うん」


あたしも彼の腰に手を回した。そしてくっつけていた体を軽く離して、彼はあたしの唇に口づけをしたのだった。


彼の言う通り、いっぱい遠回りはしたけれど、あたしの……いや、お互いのたどり着きたい場所にやっと到着したらしい。そのあと、彼に、三田君とのことを話したが、さすがに”おでこのキス”についてまでは、言わなかったのだった。